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仏教質問箱布教誌『宝塔』に連載中の「仏教質問箱」より

初午ってなんですか?

布教研究所助手・津島 本蓮寺住職 松本誠心

 初午とは、立春以降の最初の午の日の祝いです。この日は全国各地の稲荷神社で盛大に初午祭りがとり行われます。

  稲荷は、五穀をはじめとするすべての食物や蚕桑(養蚕)のことを司る農耕神で、「稲生」からきているとされています。  

 稲荷信仰と初午の結びつきには諸説があります。

  伏見稲荷の縁起には、和銅四年(七一一)二月の初午の日に伏見の稲荷山に祭神が出現され、初午と稲荷信仰が結びついたとされています。また、初午の午は陽気を表す動物とされ、とくに白馬が太陽の象徴と考えられ、その信仰と稲荷祭とが重なったとされています。そのほかにも、山の神を迎え入れるために馬を引き連れて農耕儀礼をする日を午の日に選んだなどといろいろな説があります。いずれにしても初午は昔から農作業をする日本人にとって五穀豊穣を願う大切な行事でした。

  稲荷神と茶枳尼天(だきにてん)が習合し、茶枳尼天の神体を白狐としたことから、稲荷神は茶枳尼天、茶枳尼天は白狐という白狐の信仰が生まれました。そして仏法守護の善神とされ、寺院でも初午の日に狐の大好物とされる油揚げや赤飯などそなをお供えし祝います。

  また、初午のほかに十二支に「初」をつけたものは次の通りです。

  初子…正月または十一月の最初の子の日。子の日遊びが行われた。
  初丑…夏の土用のうち最初の丑の日。鰻を食べる風習がある。
  初寅…正月最初の寅の日。毘沙門天に参詣する日。
  初卯…正月最初の卯の日。初卯詣が行われる。
  初辰…正月最初の辰の日。防災のまじないをする日。
  初巳…正月最初の巳の日。弁財天に参詣する日。
  初申…旧暦二月の最初の申の日。春日神社の祭典。
  初酉…正月または十一月の最初の酉の日。浅草鷲(おおとり)神社の祭礼。
  初亥…正月最初の亥の日。摩利支天に参詣する日。

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