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日蓮大聖人のおことば 布教誌『宝塔』に連載中の「日蓮大聖人聖訓カレンダー解説」より解説者の役職・所属寺院名などは掲載当時のもの

菴羅樹の花は多くさけども 菓になるは少なし

出展:松野殿御返事(聖寿五十五大歳・昭定一二六九頁)
解説:学林教授・中原本門寺住職 光林孝玄

菴羅樹の花は多くさけども 菓になるは少なし

「菴羅樹(あんらじゅ)」とは花梨(かりん)の別名で、鮮(あざ)やかな花を咲かせますが、受粉が難しく、他の果実のように沢山の実を結ばせることはできません。
 今月のこ聖訓は、この菴羅樹に寄せて、正しき道を成就することの困難さ、それ故に堅固(けんご)なる菩提心(ぼだいしん)を起こすことの大切さをご教示下さっております。
 法華経(ほけきょう)では「三界は安きことなく、なお、火宅のごとし」と、この現実世界が迷いと苦しみに溢れていることを、燃えさかる家に譬(たと)えています。また「寸善尺魔(すんぜんしゃくま)」のお句に象徴されるように、この世は存外に予期せぬ出来事や自身の心の乱れによって、ことの大義を見失ったり、信念をも挫(くじ)いてしまったりすることが少なくありません。
 しかし、「艱難汝(かんなんなんじ)を玉(たま)にする」、み仏の教えを明鏡として生きる中で、逆境は、人を真に陶冶(とうや)する糧(かて)へと昇華するのです。
 願わくは現世安穏後生善処(げんぜあんのんごしょうぜんしょ)の妙法をたもつのみこそ、只今生の名聞、後世の弄引(ろういん)なるべけれ。-大聖人-
 すべての生命の成仏の決定を約束する妙(たえ)なるみ法(のり)「南無妙法蓮華経」を信じ、しっかりと心に握りしめる・・・・。
 大聖人のお言葉を人生の指針とし、仏天のご加護(かご)を仰いで生きていくならば、どのような困難も乗り越え、み仏の救いが現成(けんじょう)するものと信じます。

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