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日蓮大聖人のおことば 布教誌『宝塔』に連載中の「日蓮大聖人聖訓カレンダー解説」より解説者の役職・所属寺院名などは掲載当時のもの

我等は蓮事と芭蕉との如く 法華経の題目は日輪と雷の如し

出展:法華題目抄(昭定三九三頁)
解説:学林助教授・岡崎 長福寺住職 牧野真海

我等は蓮事と芭蕉との如く
法華経の題目は日輪と雷の如し

 標題の文章の前に、次の一文が述べられています。
「譬は蓮華は日に随て回る。蓮の心なし。芭蕉は雷によりて増長す。是の草に耳なし」
 ハスやバショウなどの植物には、人間や動物のような感情や意識はないけれども、ハスが太陽にしたがって動き、バショウが雷とともに生長するのは自然の摂理である、といった意味でしょうか。
 このことを「我等」と「法華経の題目」の関係の比喩として、「南無妙法蓮華経」のありがたさをお示しになったのが今月の聖訓です。この文章は六月の聖訓と同じ『法華題目鈔』の一節ですが、大聖人はここでも、かたくなに浄土念仏を信じる女性に対して、やさしく、わかりやすく、順序だてて、すべての衆生は知らないうちに法華経の題目に包まれていることを諄々と諭されました。
 私たちは普段の生活の中で、空気や国を意識することはあまりありません。私たちはあたりまえのように空気を吸い、日本国民の権利を享受しています。ところが中には空気を平気で汚したり、国を批判するばかりの人もいます。しかし、どんな人にも空気は満たされ、国民の権利は与えられています。ただ、なかなか気がつかないだけなのです。
 お題目もまた、そのありがたさはなかなか気づかれないようです。
 大聖人は、この念仏信者の女性に見事な喩えをもってお題目のありがたさをお示しになりました。「南無妙法蓮華経」と唱題すれば、その功徳は生きとし生けるものすべてにふりそそぐことをお教えくださっています。
 私たちもお題目を唱えましょう。

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